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宮本章光/宮本陽の視点「開闢」And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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構図の重要性を忘れていないだろうか

構図の重要性を忘れてはならない

構図という要素は思いのほか大切だ。
忘れてはいないだろうか?

構図は、見る人をその作品の中に参加させ、想像力を働かせ、撮影者の意図した言葉を伝えるのである。

スクエアフォーマットで感性を麻痺させてはならない。
フォーマットは用途・意図によって使い分けるものだ。
用意された正方形に何でも押し込むのが好きな人はそれでいいと思う。どうぞご自由に。

表示範囲が微調整できる、だとか、別ウインドウを開けば元のフォーマットで表示する、など小手先でお茶を濁すのはどうなのか。最初に目に飛び込んだ時点のイメージがモノをいうのである。

初見の第一印象で伝える。
そして構図に引き込みそこに込められた撮影者の意図と対話する。

これが写真の持つパワーだと考えている。
撮影者の意図に関係なく勝手に切り抜かれるのは我慢ならない。

【Tumblr.】オリジナル掲載
https://tmblr.co/Z1n2EtoWxl1p

25年前のポジをイメージしてみた

アンティーク風のイメージ

25年ほど前に、RHP(Provia400)で撮影したポジが現存していたら、恐らくこのような雰囲気になっているのではないだろうか。

実際には、これは僅か一ヶ月ほど前のデジタル撮影であり、Photoshopにてかなり画像を触っている。
流行?のプリセットエフェクトの中には、アンティーク風だとか、レトロ風といった表現が用意されているようだが、過剰にシアンが被ったりコントラスト表現が違いすぎ、大きな違和感を感じる。

ここでいつも書いているように、どのように遊ぶのかは自由だ。また、何も否定できないしするつもりもない。
ただ、プリセットとして用意されているフィルターの出来が悪いと感じることが多く、そのようなレベルの味付けで素材をダメにしてしまうのが残念でならない。

多くの方は「私の力作を見て!」という意識でwebに公開されているはずなのに、加工でオリジナルをダメにしている。
いつものようにお料理で例えるなら、せっかく素材にこだわり、空輸してまで手に入れた食材をいい加減に調理し、安易に量販レベルのソース漬けにしてしまっている。
調理に携わったシェフ本人は、どう?凄いでしょ私の味付け!、という感じで公開されているが、とてもいただけない仕上がりと言わざるを得ない。

経年変化・劣化によってどのようにカラーバランスが崩れ、どの部分にアンティーク感が出ているのかを知れば、出来の悪いフィルターはとても使えないと思う。
いや、実際に細かいパラメータなんて判らないからプリセットで我慢している、という意見もあるかもしれない。でもソース漬けにした時点で結果は同じになっている。

「裸の王様」の話では誰も指摘しないから気づかなかった、というオチだが、エフェクト遊びも似ているのかもしれない。

何でも極端にすれは良いのか?

アンダーな世界にも光が必要
いわゆる「インパクトを与える方向への自動補正」というパラメータには、コントラストとブライトネスを極端に上げて処理するものがある。

極端に暗く撮っても、その中に「光を感じる部分」があったり、反対に過剰なまでに明るめに撮っても、そのギリギリのところまで「階調が残っている」から表情豊かに見える。
ローキー、ハイキーという表現はこの階調が命。

他方、見る者に対しハイコントラストでストレートに圧力をかけてくる絵もある。
どちらが良くてどちらが良くない、というものではない。

これらは、撮影者の意図が第一であるはずなのだが、世の流れは「とにかくハイコントラスト、とにかく高ブライトネス、とにかく高彩度」に処理すれば良いといった感じになってきたようだ。

何でもとにかく極端にやればいいんだ、という単純発想ではなく、両刀使いでありたい。
と思う。

写真は「使い捨てティッシュ」ではない

IMG_7845s.jpg

「まるで一眼レフで撮ったようなボケが出せる」というエフェクトが幅を利かせてきた。
なんでもエフェクト全盛、お手軽加工万歳”、といった風潮。
これはこれで仕方ない流れなのだろう。が、問題は...、

メインとなる部分とそうでない部分の対比を語るためにボケた部分を構図の中に作りだす。
単に、ボケていない部分とボケた部分が存在していれば良い訳ではない。
どの程度のボケ具合が良いのか。どの程度の対比を望むのか。
絞りやレンズ焦点距離による特性を知り、その設定や選択によって「対比」を作りだす。
これが写真の表現。

これらの度合いを自分の思うままに出せるように知識を活用し、設定・操作を行い試行錯誤し、結果が導きだせたときの満足感を味わう。
これが写真の楽しさ。

同じように、後加工でも自らの意図したイメージに近づけるべく処理を行う。
これがフォトレタッチの面白さ。

なのに、テキトーに撮ってテキトーに後加工...。
もう何度もこのBlogで記事にしたが、後加工を否定するものではない。逆にデジタル時代には必要なプロセス。こうした加工を楽しむのもそれはそれで良いと思う。
マズいと感じるのは、テキトーに撮っただけでなく、後加工もテキトーにしてしまう。

いい加減に撮った写真は、そしていい加減に加工した写真は、いい加減な気持ちが伝わるものだ。
あなたは何のためにその一枚をwebに上げているのだろう?
まるで「使い捨てのティッシュペーパー」のように写真が扱われるのはよろしくない。
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