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宮本章光/宮本陽の視点「開闢」And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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「ちりめん細工」の世界

ちりめん細工 小東右子さん作品

「ちりめん細工」に触れる機会があった。

小東右子(仲上右子)さんの作品。
兵庫県芸術文化協会の平成17年度ふるさと文化賞を受賞なさっている方。
日本玩具博物館の講師も務め、作品は専門誌に数多く掲載されている。

細部にまで非常に手の込んだ造り込みがされており、想像力と構成力の大きさを感じる。
平面にしか存在していない布から、立体的な作品が創られる。
そして、その作品に息吹を吹き込むのは製作者だけに与えられた役目。

こうした作品を、偶然のタイミングでも確実に撮影し記録することの大切さを再認識。
絞り優先AE(Av)f2.8 マイナス2/3EV。

5Dmark2実戦投入

IMG_9093.jpg

ようやく稼動。5Dmark2。
初期ものにはトラブルのネタが事欠かない。
が、市場に出て約5ヶ月が過ぎ、既出のトラブルは解決を見ている訳で、そういった事柄は不問である。

そんな火の粉を浴びるのは避けたいので、桜も終わってからの導入、検証と本稼動。ただ、実践前の検証だけは念入りに行う。
個人的には、一部気にかかる事項(露出絡み)を感じているが、大きな事故に繋がる内容では無いようなので、更に実践稼動、検証継続となる。

映像の世界の一部では、フルサイズセンサーのボケ味が云々...
また、使い勝手がどうだ... と騒がしい。

演奏会記録の分野での映像制作も行うので、動画クオリティのエポックメイキング的な部分は大変興味深いが、現時点では黎明期(機)である。
雑誌ネタとしてはインパクトがあって良いのだろうが、騒いでも仕方ない。
それに、Webに溢れる一億総評論家なコメントはもう満腹だ。

カメラと名の付くものは、道具の範疇を超え、所有物としての価値観のような部分が論じられることが多いように感じる。
趣味の世界はそれで良いと思うが、仕事で使うに際しては道具以上のものには成り得ない。
実践稼動と検証の継続、そして客観評価あるのみ。

おいしそう!センサー?

IMG_6597.jpg

洒落たカフェで、窓際の光を活かした撮影を行ってみた。

直射日光ではないが、外の光は相当強い。
対する室内には、目だった照明は点いていない。

そのままの状態で撮影すると、明暗の差がありすぎてこのカットのようにはならない。明るい部分は真っ白に飛んでしまい、暗い部分はもっと暗く黒くなる。
結果、ケーキの甘さを表現するような写真とは程遠いイメージになる。

この「最も明るい部分から最も暗い部分」という写真画像データとして存在できる範囲内に、極力多くの部分を収めることが重要になる。

このカットは、撮影時に銀レフで暗部を補い、露出補正もプラスに操作し撮った後、Photoshopで更にトーンカーブを調整している。

そんな面倒なことをしなくても暗い部分ができないようにすればいいんでしょ! 的に、内蔵ストロボでパッと正面光を照らしてしまう...。
のが、「カメラの自動モード」。
「自動的」に「おいしそうではない!」写真が撮れてしまう。

食べ物がおいしそうに撮れない理由は、このあたりに大半の原因がある。
人間がおいしそう!と感じても、カメラは同じようには感じない。

「おいしそう!センサー」が搭載されたカメラ。
膨大なデータとパターン化されたアルゴリズムによってできるのかもしれないが....。

ボケは意図的に表現するもの

IMG_5113.jpg

卯月(うづき:4月)を迎えた。
前月は、ここの記事は一回しか書いていなかったことになる。
しばらくは山積した作業でデスクワーク中心になりそうだ。

教室の生徒さんも、個別指導の方々も、絞り特性の授業を終える頃になると決まって「50mm/f1.8」クラスの単焦点レンズを手に入れられる事が増えた。
私から推奨している訳ではないのだが、Canonの場合は、諭吉さん一人でお釣りが来るゾーンで手に入るレンズなのでハードルが低いこともある。

何より、背景ボケを活かした撮影をするには、いわゆる「ダブルズームキット」で付いてくるレンズでは困難である。
微々たるものだが、メーカーの販売促進にも一役買っているのは事実だと思う。

私の生徒さんの場合には個別にお話しができるが、web経由でメールによる質問を受けた方には、この感覚を伝えるのがかなり大変であることが多い。

---「f1.4とf1.8はどちらが良いでしょうか?」
---「f2.8ではボケないのでしょうか?」
このような質問には、答えが大変に難しい。
というか、質問の焦点が定まっておらず、表現意図も見えないので答えようがない。

背景ボケ(もちろん前ボケも)は、確かにレンズの開放f値によって差が出るものだが、その具合は、背景、被写体、そして撮影者の距離関係によるところが大きい。
f1.8ではボケなくて、f1.4ならボケるなどということはあり得ない。(差がないという訳ではないが僅少だ。また計測撮影でもしなければ判別できない程度だし、まずf1.8で撮った世界は背景を認識できないほど盛大に溶けるはずだ。)
また、f2.8でも距離関係によっては大変美しく表現できる。そもそもf2.8Lズーム自体、十分に贅沢だ。

「ボケ表現」はレンズによって、勝手にまた偶然に出来てしまうものではない。
上記の距離関係を意識して意図的に表現するものだと思う。
もちろんレンズにより差がありそれが特性だが、能動的に活用するものではないだろうか?

何か根本的なところで間違って認識していることが数多く目に付くようになった。
開放fが小さいレンズを使いさえすれば背景がボケる。というのもその一つ。
こうしたパターン認識思考が幅を利かせているように思う。

結局、こうした「九九」を覚える方式でやって行くといずれ破綻する。
「九九」で暗記しなかった場面になると「聞いてません...」となるからだ。
だから、機材を揃えても表現できない人はできないし、使いこなせない。
楽しんでやっている限り問題はないし批判するものでもないが、もっと広く深い世界があるし、それが王道ではないかと思う。

今回のカット、あるパーティの席での一枚。
お仕事で伺った会場なので私の飲み物ではないが、ここは背景ボケとその色彩バランスで、撮らないわけには行かないシチュエーションだった。

50mm/f1.4 f1.8 1/60 ISO 1250 マニュアルWB
84668728
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