スマホカメラも自分で明るさを決める

何も考えず、何もせずに撮れるのがスマホカメラ。
この言葉が示すように、機器の操作に特別な意識をしなくても「カメラを向けてシャッターを押すだけ」でキレイに撮れる。
こうしたコンセプトは一つの方向性としてアリだと思う。
しかし、誰が撮っても似たような絵になる。
だから意外性を狙うフィルター?
けれど、プリセットで用意された種類の中から選択している以上、これもまた人と似たような絵にしかならない。
写真の面白さに気づいた人たちの一部は、コンデジやミラーレスカメラ、更には一眼レフといった、もっと「操作を楽しめる」機器に移行することもあるだろう。
が、写真の楽しさを知らずのまま、撮影趣味から離れる人も多いはずだ。
残念な展開を避けるためには、「自分で操作し意図する結果を得る」体験をしてみたい。
まずは明るさを自分の意思で調整してみる。
それだけで結果は変わる。
尚、スマホカメラのセンサーは明暗差許容範囲も狭くAuto露出が最適であるケースが多い。
自分で調整した結果、明るすぎ・暗すぎ、で失敗となるリスクは高い。責任は持てないので念のため。
「自分で操作し結果を変える!」といった部分の楽しさを知って欲しいのである。
ピント位置は自分の意思で決める

過去画とともに、過去にカルチャーでお聞きしたご質問を。
「ピント位置は、赤く光った場所以外には合わせられないですよね?」と。
1. 赤く光る(フォーカスポイント)点以外ではAFは効かない
2. 赤く光るAFポイント以外では、ピントを合わせたいと思ってもできないので諦めている
3. 赤く光るAFポイント以外の場所に合わせたい時にはどうすれば良いのか?
こうした疑問と希望が一つの質問になったことをその後の会話の中で知る。
1.は、AFの機能としては正しい。ただ、MFで調整すればどの場所へも可能。
2.は、こうした悩みをお持ちの方があるんだな、というこちら側の新たな認識。
3.結局は、AFポイント以外で合わせたいときにどうするのか?ということ。
このご質問には、センター1点などに固定しフォーカスロック、そのまま構図を決めてからシャッター全押しで解決した。
今の時代、あまりにも簡単にピントが合うので「どこにピントを持ってくるのか?」といった意識が希薄になっているのではないだろうか。
特にスマホカメラの場合には、街中やカフェ等で撮影している人たちを見ている限り、ピントの意識を持たず、画面を見てそのままシャッタータップ...の流れが当たり前になっているように見える。
狭小センサーと広角レンズである限り、そしてリサイズされスマホ画面でしか閲覧しないweb用画像である限りはそれでいいのかもしれない。
でも、ピント位置は撮影者の意図を示す明確なメッセージであるはずなのだが...。
スマホカメラ万歳ではない
2012年1月に「
スマホのカメラズーム機能はホンモノだろうか?」
というコラムを書かせていただいた。
ここでは、スマホのズーム機能は光学ズームではなく画像処理によって拡大されているので...。
といった内容。
既に3年半の年月が経ち、CF32GBがいかにも古臭く見えるのは不問としていただいて。

で、今2015年秋。
iPhone6sや6s plusがユーザーの手に届くのはもう目前。
直後には、毎年のことながら「もうコンデジは不要だ!」「一眼レフ並みを達成した!」といったライターのキャッチが溢れかえる様子が目に浮かぶ。
だが、そんなウマイ話はないよ、ということ。
いや、あなたに言われなくても判ってるよ。
というお声も聞こえるが、いやいや、ここはハッキリと伝えないと、そんな記事を鵜呑みにする人が増えつつある時代だと感じている。
mp3音源で耳が麻痺した人たちが、非圧縮音源の素直さに気づくかのごとく、
デジタルズームの画質劣化や、もっともっと大切な「モノの形状とズーム(焦点距離)の関係」について意識を持ち、より印象的でアピール度の高い作品を手に入れてほしい、と思う。
3年半前の投稿だが、ズームとモノの形状について知っておきたい。と思われる方はどうぞ。
「
スマホのカメラズーム機能はホンモノだろうか?」
https://profile.ne.jp/w/c-66623/
スマホカメラ撮影の落とし穴

過去から数回実施させていただいているが、スマホカメラ撮影講座の問い合わせが増えている。
その中で感じることは、
「押す(シャッターをタップする)だけキレイに写る」はずなのに、なぜ他の方と同じように結果が出ないのか?
という疑問をお持ちの方が非常に多いこと。
いや、実はここに解決策がある。
「タップするだけでキレイに撮れる」
この言葉に偽りはないと思う。
だが、「タップするだけで撮れた」のは、
そのスマホカメラが「何らかの被写体を画像データとして記録した」に過ぎない。
ということ。
自分の指は、そのトリガーを引いただけ。
といった点に気づけは、そこに回答があるし次の展開が見えてくる。
もう一言添えるならば、
結果が思うように出なかったから? うまく撮れなかったから?
データを破壊する意表をついた奇妙なエフェクトに走る。
そこで感性はさらに麻痺してしまう。
こうした思考回路にはデトックスが必要だと感じることが多い。
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