光と仲良くするには画像処理まで含めて考える

印象的な絵を手に入れるためには光を感じてみたい。
明るさだけではなく、強さや柔らかさといった質感にも意識を巡らせる。
ただ、残念ながらカメラのイメージセンサーはその広大な「明暗差」全てを記録することはできない。
飛んだ、潰れた(ように見える)部分は、ある程度までは周囲から階調を予想して創り出すことができるが、初めからデータとして存在していない(記録ダイナミックレンジの範囲を超えた外側にある)ものは、手の施しようがない。
そのために、アウトプットしたい最終イメージに基づき「画像処理を前提とした」撮影を行う。
スマホのHDR機能も有効に働く。
商業印刷のみならず、映像においても録音においても、自然界の広大な明暗差、高低差、大小差を狭小な範囲にいかに豊富に残せるか、といった部分に技術的なノウハウが蓄積されてきた。
撮影時点では、可能な限り階調を残した記録を心がけ、画像処理工程においてそれをより自然な形で再現できるようにする。
こうした階調の認識をベースに置き、光を感じながら作品を撮ってみる。
最終的な姿を予想しながら操作、処理し、望む結果を導くところにこそ楽しさがある。
2015/10/18(Sun) 21:00:45 | Img Processing