こうして深い趣味になってゆく写真の未来

別の角度からもう一枚。
実際に、大自然の大きな力を感じる場所ではあるのだが、それを一枚の画像データの中に込めるには...。
念力だとか、心の中で強い思いを込めた。だとか、もちろんそれらも必要だろうが、それだけでは伝わる写真にはならない。
では、
そういった現地でしか感じることができない清々しい空気や、心に訴えかける滝の音。
これらを静止画にどうやって盛り込むのか。というところ。
当然、人によって捉え方も変わるし百人十色、何が正解で何が誤り、とは言えない。
一つの考え方として以下の例を。
明暗差が大きい環境、陽のあたる水の表面と、岩の下側の影の部分。
これらの階調を最大限に残すために、HDRモード(エフェクトやフィルターのことではない)でセンサーのダイナミックレンジを超えた範囲まで撮影時点で一枚の中に残す。
陽のあたっている岩肌と影部分の対比を出しながら、影の部分も潰さずに見せるための階調復活。
陽のあたっている水の部分は、ハイライト最大限まで持ってゆく。
岩陰は、黒浮きしないようブラックポイントを下げて締める。
単純に彩度を上げると、グリーンに違和感が出るためこれらを調整。
といった具合。
大自然の氣を感じたなら、それを伝えるために「通訳」が必要と考える。
画像処理なんて、今はもうAIが勝手にやってくれるんだからさぁ。
という意見もある。もちろん、否定しないし大いに活用したいと思う。
だが、
画面に向かって、こうした取り組みをしている時間を楽しみたい。
普段の撮影は、AI任せでスマホでポン。でも撮影や後処理そのものを楽しむ時間も持ってみる。
こうして、写真は深い趣味となってゆく...。
2019/06/03(Mon) 11:38:52 | photo blog