「北風と太陽」令和版---妄想短編コラム

「目が覚めると周りの人はまだ眠っていた。」
なかなか興味深い言葉です。
ここで道を踏み外す人、多数ではないかと感じます。
自分は最先端を行っている!
まだ周りは誰一人として目を覚ましていないんだぜ!どうだ、すげ〜だろ!!
という何の役にも立たない優越感に浸り、早く目を覚ませ!と周囲を叩き起こす。
どうしてわからねぇんだよ!! と。
そして、
そこには、自己承認欲求の塊と化した「古い世界の遺物たる負のエネルギー」を撒き散らしていることにさえ理解が及びません。
あるいは、
頭でっかちなワンネス思想たる言葉ヅラだけを掲げ、「みんな仲良く」というポジティブごっご遊びに興じる道を進む者も多数。
フォトンベルト帯を通過するという、過去に何度も繰り返し実例のある大宇宙の転換期たる時期を迎えているからこそ、過去をすべて浄化する必要があるにもかかわらず、それを行わず「ネガティブエネルギーに蓋をして見て見ぬふり」をするだけで悦に入る。
それが「ポジティブごっこ遊び」であることにまったく氣がつきません。
併せて、
みんな揃ってお手て繋いで一等賞!といった、教育洗脳の被害者であることさえ認識することが叶いません。
また、
手と手を取り合って新しい世界を。と勇ましい掛け声高らかに進むのも一つのストーリー。
ところが、自分が存在しているその「土俵」自体、権力者が作り上げた旧来の土台の上にある限り、いつまでも永遠に「負け相撲」にしかならないことに理解が及びません。
勝つためには、土俵を乗り換える必要があるのです。
そのために、個々人が本来備えていた、現実という世界を創り上げることが可能な強大な心のエネルギーを使いこなす必要があるにもかかわらず、ここでも洗脳が解けぬままそれを頭から否定し、逆に精神論を語るのは狂っている、の一点張り、そして大合唱。
それは悪の仕組んだワナであると叫びつづけ、村八分思想という排他主義の枠組み以上に拡大することを、自ら拒むという落とし穴にハマったまま、その深いバンカーから永遠に脱出ショットを打ち続けます。
まずは、心という潜在能力により近未来を創り変えるという作業が必要で、ここで土俵を造り変えてからでなければ、目の前に打ち出す一挙手一投足は、ことごとく砂上の楼閣(さじょうのろうかく)と化し、永遠にその姿を具現化することが叶いません。
そして、
北風はさらにさらに強く風を吹かし続け、旅人のコートを吹き飛ばそうとするのです。
強ければ強いほど吹き飛ばせるに違いない。
自分には岩をも吹き飛ばした実績があるんだ!薄っぺらいコートなんぞ、一瞬で破り飛ばしてくれる!と。
ところが、物理法則と言う名の旧来の思考の延長線上でしか考察できていないことに氣がつきません。物理法則は、具現化した「後」の挙動における範囲しか語ることができないのです。
それがすでに過去の遺物であることに意識が及ばず、量子力学の観測問題として語られる、意識が作用することによって結果が変わるという理論を理解しようしません。
こうした現実を理解できず、精神世界を語るのは狂っている。と、何もかも混同し、再び深いバンカーショットから脱出できない状況が続きます。
どうして何回打っても出られないんだ!このサンドウェッジクラブはまったく役に立たん!
と、道具という「他の存在」のせいにし、さらにさらに泥沼に足を取られている現状を見て見ぬふりをし続けます。
すべてのエネルギーは波動状態で存在し、そこに意識が作用した瞬間に素粒子としての挙動を示す。
これが量子力学の観測問題と呼ばれる最先端の科学として立証されていること。
故に、
まずは意識改革を行ない、食わず嫌いをやめ、その道の検証をしてみるという思考と試行があってしかるべきなのですが、ユーザークレーム続出の状態に落ちぶれた企業は、その原因究明と改善のためにパワーを注ごうとせず、クレーム電話回線の増強ばかりに奔走するという過ちを続けるのです。
この時点で、順序が正反対である。という側近の声も握り潰し、裸の王様はいつまでも裸のままで居続けます。
先に目を覚ましていたのは、北風その一人ではありませんでした。
もっと先に目を覚ましていた「太陽」は、北風がどれほど強力に風を吹かせるのかを。そして、どういった思考プロセスによって結果を導くのかを一段異なる階段の上で、違った観点からつぶさに観察し続けました。
太陽は、北風がもはや吹かせる力を失いつつあるところで、じわじわと「暖かいエネルギー」を注ぎ始めます。
その結果は、皆さまご存じの通り。
あれよあれよという間に、旅人はコートを脱いだのです。
口をあんぐり開けたままの北風、もはや息も絶え絶え。
それでもまだ氣づかないのです。
自分のパワーは強大だったはずなのにどうしてなんだ!
情報戦争の真っ只中で戦えるだけのフォロワー数やインフルエンサーとしての素質は誰にも負けていなかったはずだ!!!
それに加え、ノイズとなる情報をシャットアウトする精神的なバックアップとその最新のソリューションまで備えた頭脳集団も整えていた。
だいたい、まだ勝負は決まったわけではない!
パワーはすぐに回復させることができる!
太陽は、暖かく旅人を迎えた後、北風にこのように語りかけました。
「戦わなくて良いのです」
「戦うという意識はもう過去のもの」
「これからは共に栄えともに歩む世の中になったのです」
「あなたにその意志があるのならわたしは共に手をとりあって進みます」
「ですがいつまでも戦う道を選ぶのならここで永遠のお別れです」
さて、北風は何と応えるでしょうか。
2022年8月2日。
直感で生きる。
---note.comにても同記事掲載---
2022/08/02(Tue) 20:42:33 | New Age