ミスマッチなエフェクトは必要ない

一つ前の記事【「不快感」を与えない写真】でも書いたが、「撮影後の写真にはエフェクトを掛けなくてはならない」と勘違いしている人が増えているようだ。
素材を活かすエフェクトなら自由に楽しめばよい。だが、どう考えてもミスマッチなフィルターであるのに、それを必要なプロセスとして適用している。
今ではほとんど見かけなくなったが、その昔には、白ご飯に塩を大量に振りかける人や、素材の味が判らなくなるほど大量にソースや醤油をかける人を目にすることがあった。
webには素晴らしい写真作品も数多い。
なのに、その素材の持ち味を台無しにしてしまう間違ったエフェクトを使っている人が増えてきた。
場違いな「お化けメイク」の次は、ソース漬けにされた高級レストランの一品料理...。
今、webに溢れ返る写真は、味覚が麻痺したシェフが作る「自分だけにしか判らないこだわりの一品料理」。
そのメニューを考え料理したシェフの店は、早晩立ち行かなくなるのではないだろうか。
この写真も「十分に濃い味付け」になっている。
これ以上にスパイスはいらない。
2012/10/08(Mon) 12:20:43 | Img Processing