味でも足でもどちらでも良い

マグカップがいつの間にかペン立てになっている...。
早速、今日の撮影教材として被写体に。
「被写界深度」のサンプルとして、メイン被写体と背景との対比を「ボケ」を活かして撮影したもの。
このところデジタル一眼レフの普及スピードが更に加速し、背景ボケについて語る人が増えた。
教室でもレンズ特性を利用して表現するカリキュラムを組んでいる。
フィルム時代から写真を撮る者としては、これは「ボケ味」なのだが、DTPや映像の世界では「ボケ足」と呼ぶ人が多いようだ。
どちらが正しいか?との論議もあるようだが、どちらでも良いと思う。
個人的には「どちらが正しいか?」の論議をして答えを出すことに意義を感じない。
少し話しが異なるが、関東ではエスカレーターを利用すると、立ち止まる者は左側。右側は歩く人のために空ける。
だが、関西は全く反対である。
これは1970年の万博の折に、海外の来訪者に合わせるため、キープライトとした。
と聞く。「だから、どちらが正しいのか...。」という論議になる。
正しいか正しくないか?
そんな論議よりも、その場で「自分が止まる場合には歩く人に迷惑をかけず」また「自分も急ぎの場合には快適に歩ける」環境という、周辺環境に配慮ができ利用できればそれで良いはずだ。
しかしながら多くの場合、人は自分の中にある定規が最も正しいと思い込む。
そして、それ以外のものは間違いであると判断するようだ。
「味か足か?」も似た展開なのかもしれない。
論議をして時間潰しをしている間に、一つでも二つでもその特性を利用した作品を創造してみるのが良いのでは?と感じる。
クリエイターなら作品を、技術者ならその根拠となる事例を...。
トロけるようにボケたテーブルとカップ、背景。そしてその白さとペンの鮮やかさの「対比」を語ってみた。
EF50mm/f1.4 f1.8 1/125 MWB
2009/02/28(Sat) 17:16:39 | Shallow focus