伝えたいものを伝えるための画像処理

伝えたいもの?何それ?
という声が聞こえてきそうだが。
カメラで撮っただけでは、その日その場で感じたことの1割も伝えられないのではないかと思う。
(過去には、その1割はどうやって計測したのか。だとか、自分は5割くらいだぞ。とか突っ込む人も居たが、令和時代は人間も成長したのだろうか。いや退化かもしれないが。本題と違う部分で無駄に時間を費やすことは減ったのでありがたい時流ではある。)
で、この投稿、2枚の写真。
上の配置が撮って出しのjpeg、この文字より下に位置するのが処理後のjpeg。
伝えたいことは、画像処理によって創り出す。という事例。

1.曇天ながら雲の濃淡は見えているので、撮影時はHDRモードでハイライトを温存しアンダー目に撮っておく。
2.手前の土は、もっと湿り気があり、人の足跡で削られた部分はもっとリアルな質感がある。
3.中央左の樹木で、傷のある部分はもっとナマ傷の感覚がある。
4.樹木の葉の部分は、もっと精細感があり、空に対し抜ける感覚が欲しい。
5.右の池は、映り込みの鮮やかさは目を引く上、実際には鏡面のような重厚な存在感がある。
6.グーリンの絨毯(草)は、枯れ草ではないし、新緑の匂いが感じられる鮮やかさが実際の色。
7.池の際の木々には、ツツジの花のような赤色系と緑色系の対比がもっと大きく存在している。
といった感覚。あくまでも個人的ながら。
これらを実現すべく画像処理をし、以下の写真に仕上げる。
「〇〇のような」とか「xxみたいな」感覚は、実際にはどう処理したら良いのかわからない。
というのも正直なところだと思われるが、
それぞれ「なぜそう見えない」のかがわかれば、その原因を取り除く方向に処理すれば良い。
ということになる。
そして完成。
上と下との画像を比較していただければ。
お仕着せのフィルター遊びが終焉を迎えた今、自分で伝えたいものは画像処理によって創り出す。
そんな時代になったのは喜ばしいこと。
お手軽画像処理講座、これからも続けます。
2019/06/09(Sun) 14:24:42 | Img Processing