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宮本章光/宮本陽の視点「開闢」And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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なぜ基本というものがあるのか考えてみる

白いものは白く見せる
表現はすべてが自由で、何をどう撮ろうがその人の感性である。
という考えに異論はない。

ただ、その表現や作品を「見た人がどのように捉え、何を感じるか?」ということを考えてみる必要はないだろうか。

過去から一般論として語られてきた大多数の人が感じる認識とでも言うべき模範的な基準や基本というものがある。
温かい料理は、食する人が「温かい状態だから美味しく」感じる、という基本的な条件があるはずだ。
暖かい料理として作られた蕎麦は、冷えて伸びきってしまうと多分美味しくない。だが、ある料理人が「自分は冷めて伸びたものが好きだから」と、客に対し「冷めて伸びた麺」を出すとどうだろう?
あるいは、アイスクリームなどの冷菓を、「ドロドロに溶けて温かくなったクリーム」が好きだと感じるショップオーナーが、「ドロドロのヌルいクリーム」を客に販売することができるだろうか?

写真表現の世界でも「基準となる見せ方」といった考え方が存在する。
明るく見せる方が、伝えたいことがより伝わりやすい、という被写体やシチュエーションがある。

そうした被写体や環境であるにも関わらず、自分は暗めのイメージが好きだから、と、単に露出不足の状態で撮ってしまう。
暗めのイメージが好きなら、暗めのイメージにマッチするような光や影を生かした環境において、暗めの方が良い結果を生む作品にしておく必要がある。
冷たい蕎麦が好きなら「ざるそば」にすれば良いし、温かいクリームが好きなら「スープ」という料理を作れば良い。最終アウトプットを変えておかなくてはならない、ということ。

暗く撮るだけなら単なる露出不足。
見る人にとって、冷めて伸びた蕎麦や、溶けてドロドロのヌルいアイスクリームを出しているのと似ているかもしれないということを忘れてはならないと思う。
自己満足の世界にとどめ、壁にプリントを掲示するだけなら何でも良い。しかし、少なくとも、見てください、というスタンスである限りは。

ご来場御礼

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先日の日曜日(2013年3月24日)関西空港にて開催の「旅・空港 わくわく教室」でのイベントセミナーにお越しいただきました皆様に御礼申し上げます。
ご参加の方が求める内容が多技に渡るため、それぞれの方にとっては簡単すぎる、あるいは難しすぎる、ということもあったかと思いますが、この点はご容赦いただきたくお願いいたします。

現在、カルチャーやカフェでのレッスン、オフィス等への出張撮影指導、各種セミナーなど、多くの方々との接点をいただき開催していますが、今回は、空港という特別な環境での開催でした。
事前打ち合わせから、当日の進行、終了から撤収まで、さまざまな方々の共同作業なくして成り立ちません。単独の控え室をご用意いただいたのは今回が初めてです。
これに奢らず、これからもより魅力的な内容をお伝えできるように進めて行きます。応援、ご指導よろしくお願いいたします。

遅くなりましたが、今回の開催にあたりご尽力いただきました皆様にあらためて御礼申し上げます。ありがとうございました。

イベントセミナーのご案内(2013 Spring-vol.1)

旅・空港わくわく教室2013年3月24日

おしゃれなパネルですね。
株式会社エイル様、イベントプロデュース、制作、によるセミナー【旅・空港 わくわく教室】が、関西国際空港様にて開催されています。

次回3月24日(日)は、【お悩み速攻解決!カメラを知って素敵な旅行写真・ヒコーキ写真を撮ろう】です。
カメラのちょっとした設定を知ることで、もっと魅力的な写真が撮れるのではないだろうか?といったお話しができればと考えています。

詳細、お申し込み(まだ受付可能ではないかと思います:ご確認ください)は、関西国際空港様のサイトでご確認ください。

関空展望ホール「Sky View」 メインホール4階
第1回13:00〜
第2回15:00〜 です。

今度の日曜日。是非、お越しください。

フォトコンにエフェクトはどうなのだろうか

写真で伝えたいものは何なのか安易にエフェクトに頼らない

長期間の作業が続く案件のため、web系の活動は少しお休みをいただいた。
桜の便りが届く頃には再び色々な公開が可能になるものと思う。

さて、標題について。
私は一定期間ごとにフォトコンテストの審査をさせていただく機会がある。
今回も力作揃いで、選別という非常に辛い作業をしなければならなかった。
今回、初めて目にしたのが「アートフィルター」と呼ばれることも多い、画像エフェクトを適用した作品。

これが良いのか良くないのか。
主催者側で明文化されていなければ適用した作品を応募しても良いのか?
といった、根本的な部分を考えざるを得ない時代になったのかもしれない。

ただ、極端にデフォルメされてしまうと写真作品ではなくなってしまう。
今でも、フォトコンの応募には、基本的にトリミング不可、画像処理不可、など、加工を歓迎しない条件であることが多い。
それは、写真撮影という手段によって撮影者の意図したものを表現する場であり、作品によってそのスキルを競う場であるからである。

このような決まった枠の中でどれだけのアピールができるのか、といったデリケートな部分をすべて崩壊させるほどの「強すぎるエフェクト」は、時代が変わってもやはり「No.」だと思われる。
ソーシャルの世界では、エフェクトがまずありき、といった風潮だが、これがデフォルトになる時代はまだ先だろう、あるいはそのような時代は来ない可能性も高い。

光と影、色の対比、コントラストや画面内配置...。
自分の表現をアピールする手段は、エフェクトに頼らなくても無限にある。
エフェクト遊びは自由だが、少なくともフォトコン応募作品は、エフェクトに頼らない。
これはまだまだ当たり前だと考えて良いはずだ。
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