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宮本章光/宮本陽の視点「開闢」And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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小学生に「お金の講座」?

CRW_8338.jpg

小学生向けのお金の勉強講座が流行っているらしい。
金融機関が行う新手のサービスと。

大いに結構じゃないか。
と思ったがその講義の中身は、投資や運用に関することだとか。

これ、違いますね。
(と私は思う)

ウチは、毎食卓ごとに「割合」や「比率」といった学校で習う算数・数学に関するセンスが、実社会では特に必要だ。と話している。そして実際にその場で問題を解くのである。

「100円仕入の商品を売値で20パーセントの利益率を確保できるように価格を決めたい。さあいくら?」
これに即答してくる場合は、たいてい間違っている。
「120円」---これマチガイです。16.6パーセントしかない。

答えは「125円」である。
25/(100+25)=0.2となる。
売値は、仕入値と利益の合算であり、その中で2割の利益を得たいという課題だ。
計算式をみて「食塩水の濃度」の計算と同じことが理解できる。ここで一気に理解が深まる。
こんな感じである。

120円でウチは利益率20パーセント...なんて計算している会社は潰れる。
商売すべてにおいての基本だと思う。

だから、
投資や運用のテクを教える前に、算数の問題に絡む実社会の商売の仕組みを学び、体験したほうが良い。
それと社会性。
私はそう考え、自分の子供達には伝えている。

上記カットは、ある商品撮影のお仕事写真から一部をトリミング。
残念ながら私の所有物ではない。

73年の歴史に幕を引く

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本日、2007年6月15日(金)にて営業を終了した六甲オリエンタルホテル。
73年間の歴史を刻んだ由緒あるホテルも、阪急阪神の経営統合により閉鎖となった。

このカットは、建築家、安藤忠雄氏の設計による同ホテルのチャペルに続く回廊での撮影。
ここで何組のカップルが誕生したことだろう。

私にとっては、印刷校正を持って連日山に登ったクライアントであり非常に感慨深いものがある。
階段の段数から、ドアの開閉方向まで克明に記憶している。

山の上には、市街地とは別の世界があった。
夏にはどことなく物悲しいヒグラシに迎えられ...、冬は積雪に復路を閉ざされた。
秋には毎日駐車場にイノシシが現れたのももう思い出になった。

今の季節、アジサイが美しいに違いない。

HDV映像から印刷用データを

steinway.jpg

DTPに詳しい方は、それはムリ。というだろう。
しかし、強ちムリでもなくなってきている。

残念ながらNTSC(日本、北米などのTVの規格)では、720x480 pixels のデータ解像度しか持っていない。イマドキのケイタイについているカメラでもこんなサイズは見たことがない。
TVの画面はこの程度の解像度しかないのである。
もちろん、水平解像度が高い放送仕様のCamなら解像感は高まる。IJプリンタの水平解像度と似ている。

ただ、誤解があってはいけないのでTVのために弁解すると、解像度が低くても毎秒30コマ(正確には29.97)の絵を連続して表示している訳であり、ケイタイで秒30枚をずっと撮り続けられるものは無い。
一眼レフであっても、先般世に出た1D3で秒10コマ、連続でも160枚まで。単純に30で割ると5秒半分。
但し、こちらは 3888x2592 pixels の解像度を持っているが。

TVにフォーカスを戻すと、2011年に変わると決定しているHD規格の場合は、1920x1080 pixels の解像度とされている。
これくらいの解像度になると、一気に印刷データとしての利用確率が高まる。

上記ピアノの絵は、銘器シュタインウェイをHDV(HDV規格は1440x1080:撮影HVR-Z1J)で収めた動画から取り込んだ静止画である。
このサイト上では、600x400にトリミングとリサイズ処理を行っているが、元データをソフト処理により解像度補完すれば、350dpiのDTPの世界に充分に殴りこみをかけることが可能になる。

実際、この画像データはあるA4フライヤーの一部分に採用した。(当然、私の手で処理した)
オフセット印刷を経て、まもなく世に出る。

動画を撮るためのビデオカメラで高画質・高解像度の静止画が撮れるようになったが、やれS社の色は寒色系だ、C社は解像感が高い... だとかの一億総評論家状態である。

色調についても、Photoshopでのフィニッシュが大前提である以上、カメラのデフォルト値で吐き出されるデータに何の意味もない。


それぞれの業界は、業界内部での定規でしか物事を見ないケースが散見される。

印刷の世界では、つい数年前まで(今でも言っているかも?)デジカメの画像は印刷解像度に満たないので使えない。まして動画からのデータなんて問題外。という。

写真の世界では、CMYKのオフセットの世界で諧調表現や色表現は不可能。
1000万画素以下のデジ一で作品は撮れない。という。

映像の世界では、HDV規格なんて民生のテストフォーマット。我が社のようなプロ集団が採用する規格じゃない、とNTSCの解像度に縛られたまま。

とにかく味見してみればいいのに...。
味見して不味ければ、それから考えればよい。
実際、それぞれの言い分は正当であるし間違っていない。
でも、その論議をやっている間にその隙間で商売ができる。
そして、機材投資も償却・回収できる。

やらなければ「無」のまま。何も生じない。

先般、私が写真も映像も音楽も。そしてデザインも印刷もやっていることに対して批判をなさる方が現れた。
なにもかもやるから、すべてが中途半端。と。

確かにその通り。でも、その中途半端といわれるレベルでもアウトプットされる品質は、それぞれその業界で専業でやっていらっしゃる会社より高いはずだ。

「ウチは著名な湧水の名水を売っています」という会社。
そして、あなたは水道水ですか?と批判される。

そういう会社。あなたこそ実際は水道水をパッキングし販売されている。
また、手を洗うだけの用途に六甲の美味しい水を使う必要もない。
そんな例え....。

私は、何よりクライアントさんが喜んでもらえる限り、そして必要としていただける限り、トータルコーディネイトの事業デザインを変えることはない。
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