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宮本章光/宮本陽の視点「開闢」And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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肩幅の感覚

photo by AKIRA MIYAMOTO

クルマの運転免許を取得するために初めて運転席に座ると「車幅や前後長」の感覚が、身体一つの感覚とは大きく異る、といった驚きがあった。

昭和の高度成長期に小学生時代を過ごした人間としては、隣家との隙間のブロック塀で衣服を擦りながら走り回り、自分の肩幅の感覚を得てきた。
通り抜けられるかどうかの狭い場所も、肩幅と胸厚の感覚が役に立った。

広角と標準域の2つのレンズを持つと、広角焦点域オンリーのスマホカメラの画角がどれほど広過ぎたか?という点で似たような驚きがあるはずなのだが、この点に言及する声をほとんど見かけない。

なるほど、他人の家の隙間で鬼ごっこをする子がいないこの時代には、肩幅の感覚は無いのかもしれない。

階調をコントロールする感覚

photo by AKIRA MIYAMOTO

初めて自転車のペダルを漕いで前に進んだ感覚。
初めてバットでボールを打ち返し飛距離が伸びた気持ちよさ。
初めて乗用車のアクセルを踏み重量のあるクルマが前に進んだ面白さ。
初めてキーボード入力した文字がプリンターから出力された日の驚き...。

人それぞれ、自分の手足の延長線上にある「道具や機器」が、人の能力を超えて動き働いた時の感動があるに違いない。

写真だって、カメラが撮った画像データを自分の感性で調整し、思う通りの結果が導き出せた瞬間の喜びがあると思う。
それは、単に色が変わった、だとか、明るさが変わった。だけでもいい。

この面白さを味わったならば、是非、次は階調の世界に入ってきてほしい。
階調の泥沼へようこそ!

何も考えないという言葉

photo by AKIRA MIYAMOTO

何も考えずに撮る。という言葉。

設定に始まるさまざまな事項に気を配り撮影する、といったようなプロセスを重たく意識するのではなく、もっと気軽に楽しく撮りたいね。という意味で使われることが多かったように思う。

でも知らぬ間に、本当に頭を一切使わずにただスマホを構えてシャッタータップするだけ、な時代に。
気軽なお散歩撮影の楽しみを語る人も少なくなった。

そして今、
作品として残すべき写真は、webに無秩序にアーカイブされトラフィック稼ぎのためだけに単なる消耗品に成り下がった画像データの巨大な山に押し潰されてゆく...。


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