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宮本章光/宮本陽の視点「開闢」And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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AppleがiPhoneに託したアンチテーゼ

photo AKIRA MIYAMOTO @ JR_IzumoshiStation
毎年、このシーズンはiPhone新型の登場とともに各種インプレ等がwebに溢れる。だが、ハードの性能は、もうこれ以上「させる仕事がない」状況に近いのだろう。
こうした状況下、Appleは少し違った部分への進化・深化に大きく舵を切ってきた様子。
実は、私は、これは世の中を大きく変える凄いターニングポイントだと考えている。

webで見かける記事は、いまだに「カメラが2018年も更に進化しました!」的な記事ばかり。
「もっと大きな世の中を劇的に変える変化」が裏側で起きているのにも関わらず...。

現時点でwebに見られる多くの記事では、
「夜景がめちゃくちゃ綺麗!、わずか一年前のiPhoneXと比べても!」
といったような掴みばかりで、
「実はセンサーサイズが3割以上も拡大していた。やっぱり最新型は違うんですよねぇ。」
で終わっていることが多い。

手元に実機がないためwebのサンプルを見る限りだが、2018年の最新iPhone(iPhoneXs、Xs Max)カメラが記録する絵は、かなり「階調重視の絵作り」がされているように見受けられる。

階調重視の絵にするために、裏側で膨大なステップ数の処理が行われているであろうことに、多くの記事ではほとんど触れておらず、触れたとしても、Appleが発表したデータの中にはスマートHDR機能ってものもある、といった程度。
救いだと思われるのは、ハードの処理能力は、膨大なプロセスが必要な機械学習の部分に使われるようになる。といった切り口で触れているケースがあることだろうか。


今回の進化は、
もはや、ハードの高性能化をアピールするだけでは成長が望めず、既に高速で膨大な処理能力を有するハードを活かすことができなくなった現在のスマートフォンに、次の仕事をさせる舞台を与えるべく、あらたな進化をしはじめた点が大きい。

撮影した後からボケ具合が調整できるかどうか?といった、見た目の変化だけではなく、スマートフォンのカメラは、このような目に見えない裏方の仕事が上手いか下手かによって勝負するようになるのだ。
と道を示したのだと思う。

これは、私は、AppleがInstagram(InstagramはFacebookが買収してしまったことをご存知ない方も多い)に対するアンチテーゼ(Antithese)として世に放った流れなのではないか?と思っている。
全世界で何億台も何十億台ものiPhoneが、階調重視の方向の絵作りに変化して行く、ということは、フィルターで故意に画像を破壊する遊びは、ほどなく終焉を迎える可能性がある。

今後数年で、写真の階調に対する絵作りがガラッと変わることが予想され、わざと、階調を破壊し、飛ばし・潰して、奇妙な色にする遊びが恥ずかしい時代がやってくる(もはや恥ずかしいと感じている人も多いはずだ)、と思う。
2018/10/09(Tue) 10:58:03 | Smartphone Camera

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