ボケはレンズと絞りで出すものだ

あるサイトで驚きの記述を目にした。
「この写真はボケ加工していないので雰囲気が...云々。」
なんとイマドキの写真は、ボケ感、ボケ味を出すにはエフェクト処理するものなんですか?
またまた疑問符が3つも並ぶ。
メインの被写体に対し、背景(あるいは前に位置する脇役)をボカすことで主役を引き立てる。
それは写真表現の一つの手段である。
撮影時点で、レンズ焦点距離を選びどのようなボケが欲しいかを見極める。
そのレンズを使って、どの程度の絞りであれば狙うボケが実現するかを考える。
これはもう過去の手段なのか?
少し違うたとえかもしれない。が、以下のような感じを受ける。
カニ風味かまぼこ。実際のカニと判別できないほど素晴らしい完成度。食感もバッチリ。
そのカニ風味かまぼこを食べている子供が、これが「カニ」なんだと思ってしまう。
少なくとも、私は自分の子供にはそのようには思ってほしくない。
でも判別できないなら、どちらでもいいじゃないか。
ってことなのだろうか?
昨日8月2日「仕事に使う写真術」終了後のフォローアップセミナーを開催させていただいた。
単焦点レンズと浅い被写界深度を使っての撮影より一枚。
「撮影時点で自分の狙ったボケ感を実現させる」ことと「後行程の画像処理でボケ部分を作り出す」ことは、既に同格になったのだろうか?
二通りの結果を手に入れることができるという点では後者にメリットがあるかもしれないが、費やす時間は前者が圧倒的に早い。
頭の片隅に居座ったモヤモヤ感をずっと消せずにいる。
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2013/08/03(Sat) 12:36:20 | Shallow focus