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宮本章光/陽の視点 -- And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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広角系の構図は中央付近で水平垂直を

神戸総合運動公園 photo 宮本章光
広角系の焦点域、それはスマホのデフォルト(1x=24〜29mmあたり)のような画角で、仰角が大きくなる状況では、天に向かって画面の両端が中央に集まる。

なまじ「水平・垂直を意識...」などといった言葉を思い出すと、左右どちらかの端にある被写体を水平や垂直にしてしまう失敗を起こすケースが出てくる。
これでは、極端に傾いた絵になってしまう。
もちろん、そうした表現方法が自分の意図に合致していればそれはそれでOK。

で、いわゆる教科書的な事項ならば、
画面中央付近にある被写体で、その水平垂直を考えてみる。
こうすることで、構図に関する失敗のリスクを幾らかでも減らせるのではないだろうか。

この場合は、照明塔がその基準になっているが、これは構図的には中央に位置しないほうが良かったかもしれない。
アタマを使う...などといった大袈裟な言い方ではなく、このように段階を踏んで思考を巡らせるプロセスを楽しみたいものだと思う。
もう「撮って・フィルター・秒速SNS」を卒業した方も多いはずだから...。

「3」という数字の難しさ

photo 宮本章光 コスモス2018

孤高の「1」、
主張の「2」、
競合の「3」。

果たしてこのイメージが正しいのかどうか?は不明。
しかし「3」の数字が持つ特性は、当たらずとも遠からず。ではないかと感じる。

雨天に備えご担当の方が鉢植えで用意してくださったものなので、完全な自然体ではないものの、実際のフィールドにおいても同じような条件で見える構図が存在するものと思う。

数字の持つ力は侮れない。

そのスクエアフォーマットに必然性があるだろうか

photo AKIRA MIYAMOTO

先の記事「二刀流であれ」[ 2018年8月6日:Link ]のように、真俯瞰(真上から見下ろす構図)が目に馴染み、現在のスタンダードだと感じるようになってくると、同じくスクエアフォーマット(正方形構図)も親しみを感じるに違いない。

いずれも、Instagramに端を発した一つの流れであろうが、写真を楽しむ・表現する。といった観点からは、スクエアに押し込むことによるデメリットのほうが多いのではないだろうか。
弊害となる理由は、ここでも過去から何度も書いている。

写真は、縦構図でも横構図でも表現する方法があるにも関わらず、一つだけに制限され「額縁のバリエーション」が1/2になってしまう。
正方形に押し込むことにより、フレーミングや被写体配置の自由度・ダイナミックさが狭められてしまう。
イメージセンサーの長辺側が無駄になってしまう。
見る側は、逃げ場がないために苦しさを感じる。(この苦しさがアイキャッチの効果に直結するわけだが...。)

といったものだろう。

では、メリットは何だろうか。
それは、SNSにおける親和性だとか、文頭のような時代の流れに則ったフォーマットとして親しみを感じるため、アピール度や好感度アップに結びつく。
といったところだろうか。

詰まるところ、コマーシャルベースでのアイキャッチを目的とした用途では効果的。
だが、写真趣味や写真表現としては、手段が半分・額縁が半分になってしまう。

流行りだから...、
みんながやってるから...、
だからスクエアで撮る。

いや、もちろん難しいことを、いちいち考えろなどとは言わないしそんな必要はないと思う。
ただ、そのスクエアフォーマットに必然性はあるだろうか。

撮る人の、撮った時のテキトー感は、その作品に如実に表れる。
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