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宮本章光/陽の視点 -- And EM Official Blog

みやもとあきらのしてん AKIRA MIYAMOTO@And EM

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現場で重要視すべきは絞り

photo by AKIRA MIYAMOTO

「画像処理は撮影とセットで考える時代」と、いつもお話しをしている。

但し、後処理で何でもできるんだから撮影時点ではいい加減に撮ってもいいよね。
という意味ではない。
撮影時点では旧来から存在する知識や技法を使いながら、更に後処理でもっと追い込むことができる、あるいは、撮影時点でのリスク軽減の相乗効果もありますよ。ということ。
だからこそ、撮影と画像処理をセットで考え、単なる画像データではなく作品に昇華させていただきたい。


ここで、留意しておきたいのは、
後処理で実現できない、もしくは現時点では後加工によりその効果を得るためにかなりの手間ヒマがかかってしまう、または現在の加工技術では違和感のある結果しか得られない事項...。

それは「絞り値」による被写界深度とボケ具合。だと考えられる。


今では、画像処理によりかなり高度なボケ味を出すことが可能になってきた。また、全焦点のデータから撮影後にピント位置を決めることができる、といった最新技術も出現しているようだ。


残念ながら、というべきか疑問もあるが、現時点での技術(全焦点の最新技術は除く)では、撮影時点で生み出したボケは、後加工でピントの合った絵に変えることはできない。

だからこそ、撮影者が意図した絞りによる被写界深度やボケ具合、というものは、加工によって作り出すのではなく、撮影時点で「撮影者のインスピレーションや感性」によって決定したい事項なのである。


こうしたワンウエイの結果となる部分に思いを巡らせることで撮影に楽しみを加え、
思い通りのボケ具合を手に入れたときに満足度が高まる。
現地で重要視されるべきは「絞り値」によるバリエーションであろう。

「絞り開放」を楽しむ

Photographer AKIRA MIYAMOTO's Photo

単焦点を開放で楽しむ。
こうした世界を手に入れるために単焦点レンズを使うのだが、収差がどうだ、ボケ味がどうだ、とマニアはこだわる。
それはそれで大いに結構だと思う。
だが、測定データや重箱の隅を突くような分析ばかりに奔走するのではなく、撮影自体を楽しみたいものだ。

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Autoを使わないのが玄人だと?

デジタル一眼レフスクール屋外撮影

カルチャーで学ぶデジタル一眼レフ「ステップアップクラス」屋外撮影より。

午後からゆっくりめのクラスでは、太陽が絶妙な位置にあるので、こうした撮影には抜群の効果を得ることができる。
プラス方向への露出補正にはある程度慣れている方でも、マイナス方向への補正はなかなか難しい。
特に、カメラ内部の露出設定を評価測光でやっていると、ちょっとした光線の加減で露出がコロコロ変わる。

ここは、Mモード(完全マニュアル)でパラメータを全て自分でセットしてやってみたい。
被写界深度は、f2.8と決めて固定。ISO感度も固定。
明るさをシャッター速度で調整してゆく。
シャッターをすこしづつ切り詰めて(短く)してゆくことで露出値はマイナス方向にシフトする。

これを評価測光のまま、モードも「P」「Av」で露出補正だけをマイナス1/3、2/3...とやっていると、構図が微妙に変わるたびに、大元の全体の露出値が変わってしまうので、微妙なマイナス具合が把握できないわけだ。

Auto設定を意図的に使わないのが「玄人」だと勘違いしている意見も耳にすることがあるが、そういった判断基準では間違いを生むだけである。

結果が明確に約束されるかどうか。これがAuto設定を使うか否かの基準になる。
結果が約束されない場合には、Autoは捨てるし、結果が読めて間違いないアウトプットができるならAutoで良い。
AF(オートフォーカス)黎明期にはMF至上主義者がゴロゴロしていたが、今でも稀にそんなことを言う人を目にする。
「使いこなし」ができない人に、道具の機能・性能を評する権利はないように感じる。
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