なんでもボケりゃいいって?

何でもボケりゃいいってもんじゃない。
物理的にボケを語るレベルではないセンサーと焦点距離のレンズにもかかわらず、エフェクトでボケを作り出す。
それはそれで一つの遊びとしては楽しいし、そうした処理が手のひらの上で実現する技術革新は凄いものだと思う。
でも、ボケることがありき...的な方向性はどうなのだろう?
28mm前後のレンズ、ボケを語ることが難しいセンサーサイズ。
そして、被写体の立ち位置・距離。
ボケなんて無くても「これは面白い」と感じたシチュエーション、配置具合、色彩感。
そんなところに構図を決め撮影を楽しむ原点があったはずだ。
スマホカメラでボケ味を出す方法

スマホカメラで柔らかい背景ボケ味を表現する方法?
ボケ感を出すには、いつもの3原則。
1.絞りを開ける、2.より望遠側を使う、3.被写体と背景の距離を大きく。
この3点で結果が手に入る。
で、スマホカメラには絞りも望遠もないけれど...?
ならば、3点目について考え試してみたい。
iPhoneカメラでこの程度の背景ボケは手に入る。
しかし、スマホカメラは広角レンズ固定なのでモノの形状に違和感を生じる。
ほぼ同じ大きさの花にも関わらず、手前の赤い花と奥の赤い花との大きさに極端に差が生じてしまう。(道端の草むらを撮影。植物の知識はありません。)
このような形状再現性の違和感を回避するために、レンズ焦点距離を考慮したり、絞りを使う、等の色々な組み合わせを考えて望む結果を手に入れる。
面倒なことはせず、そして考えず、
How toモノをwebで探し、ワンアクションで答えが出る方法のみが注目される時代...。
何でもHow to。どこでもHow to。
自分で考え、試し、結果を得る。
そこに写真趣味としての楽しさがあるはずなのだが。
玉ボケが欲しい
このページをお読みいただいている方は、「玉ボケ」って何?とおっしゃる方は無いと思うので、言葉の説明は不要かと。

近年発売される新しいレンズは、「円形絞り」と呼ばれる絞り込んだ状態でも絞りの羽が円形になるように設計されているモデルが多い。
こうした玉ボケが欲しいが「私のレンズは円形絞りではないのでダメだ...。」と、ため息混じりに話されることがある。
では、円形絞り設計でないレンズの場合、どうすれば玉ボケを手にすることができるだろうか?
機材リプレイス? 結局は購入??
その回答は単純明快。
条件は限られるものの「絞りを開放」にすれば玉ボケは手に入る。ということ。
尤も「私は絞り込んだ状態でも玉ボケが欲しい...。」となれば答は変わってくるが、ならば、開放から希望するf値まで絞り込むときの被写界深度や画質の差など、そこまでシビアな差がどうしても必要なのだろうか?
手持ち機材で、色々な条件を組み合わせながら、あるいは設定を変えながら望む結果を導いてみる。
これを「使いこなし」と言うのではないだろうか。
機器が備えている機能をすべて知っておくことが使いこなしではない、と思う。
こうした話、数年おきに繰り返される...。