何が足りず何が多いのか

画像処理には計画性が必要

画像処理万能...。
全てを画像処理による後処理に頼る傾向がますます高まっているようだ。

画像データは、触れば触るほど収拾がつかなくなり、劣化の一途を辿る。
それは、処理を始める時点で方向性が見えていないことが大きな理由ではないだろうか。

「何が不足していて、何が余分なのか」という部分。
色調しかり。明るさしかり...。

なんとなく暗かったから明るくしてみた。
なんとなく色が違ったから触ってみた。

これを繰り返していては、バランスを崩すばかり。
小手先の改造を重ねて本来のバランスが崩壊してしまったクルマと似ている。
どこかを触ると、どこかが狂う。
結局、もう1台新車を購入するのと同じか、極端な場合にはそれ以上の費用をつぎ込むことになる。

写真はCO2も排出しないしNOxとも縁がない。
だが、撮影時点で解決できることも後処理に委ねすぎているので、撮影時の感性がドンドン鈍化する。

これを、機材に対してもやってしまう人が居る。
ストラップに凝ってみた...。程度ならまだやさしい。
そのうち異なるマウントを使うことに優越感を感じたり、ファームウェアに手を入れる禁断の果実を味わう...。
後から手を加えることばかりに注意が行ってしまっている。

それは悪いことだとは言わない。自己責任である限り他人には関係がない。
しかし、カメラは「写真を撮るためのツール」であるはず。どうも「写真そのもの」が何処かに消えうせているように感じる。
もっと表現や感性の世界を語る人が増えることを願いたい。

浅すぎる被写界深度

浅すぎる被写界深度は逆効果

二つ前の記事【ボケ過ぎた写真になる?】でも触れたが、大口径単焦点レンズを開放、または開放近くで使った表現をする人が増えている。

フォーカスポイントと、そうでない部分との大きな対比を語る手法であるが、最もセンスが問われるのは、どこにフォーカスポイントを持ってくるのか?というところ。

特に、コンデジから一眼レフ、そして汎用ズームから単焦点...という一連の流れを経験してきた人にとっては、とにかく大きくボケることが楽しい。(はずだ。)
それはとても大切な体験であり、行き着いた「大口径単焦点」の世界ならでは。であろう。

しかし、何も考えずに撮ると、ただボケた部分が広いだけの説得力に欠ける写真になってしまう。
ボケ部分が大きいことで、そうではないフォーカスが来ている部分をより強くアピールするわけだから、肝心のフォーカスポイントとなった部分に「意味」が無ければならないはず。


テーブルに運ばれた料理を、「何も考えずに」中央のAFポイントであわせただけの写真。
何も考えていない。というとウソになるが、しかしながらボケ部分とフォーカス部分の対比という観点では、何も考えていない一枚である。

単にボケ部分が広いだけの説得力に欠ける写真...。
になっていることが判るだろうか。
「単」の使いこなしが難しいといわれるのは、こうした部分を言うのだと思う。

また、映像制作の道具としてデジ一眼を使う人たち(私自身も使用しているが)も増えている。センサーサイズが極めて大きいことから、盛大なボケを利用した表現をすることが可能になる。
しかしながら、上記の「ボケとフォーカスポイントの対比に意味を持たせる」ような活用、という観点からは程遠い映像が多いように感じる。

彼らは、いつも「スチルと違って時間軸で語るもっと高度な世界だ」と豪語するが、その世界に上記のような通常では得にくい大きなボケによる対比という手法を加えた。
しかし、単なる目新しさだけに終わって、対比の本質を追及しきれていないように思えてならない。
果ては、「所詮、写真を撮る道具だから、やっぱりおもちゃなんだよね〜。」
で終わってしまう。
問題が数多くあるのは判るが、ビデオ用に設計されていないのだから当然である。
だからこそ、その「対比」という部分に撮影・制作者の感性を盛り込まなければならないはずなのに...。

肝心の表現の本質を追及しないまま、おもちゃ扱いする人たちには、この道具は永遠に使いこなせないように思う。

頻繁に壊れるという人

IMG_7249.jpg

最近、PCが壊れてメールが読めなかったので...。という人を何人か目にする機会があった。
しかも、大抵は同じ人。そして、繰り返しトラブルに逢っている様子。

特定の人のところだけ壊れやすい。とはどういうことだろうか?
使用方法や使用環境によるところが大きいように思うのだが。

私自身もHDDの突然死を経験したことがあるので理解できないことはないが、PCと名の付くものとは15年以上付きあってきて、HDDが飛んだことは一度だけしかない。
温度管理や寿命が尽きる前に入れ替えるなど、運用方法で解決することも多々あるはずだ。
もちろん、突然死なのでこれは確率の世界になってくるのだろう。Googleでも数値を公開していたように思う。

大体、データセンターを見学すれば一目瞭然だが、空調や電源管理、人の入館管理まで徹底されていることが判る。
それなのに、ことPCとなると部屋のエアコンは使わず、ケース内の埃も溜まり放題?

過剰な負荷をかけるようなセッティングや使用環境も大きく影響する。
長時間の高負荷稼動の条件で使用するような場合には、それなりの対策が必要だと思う。
私も専用機を用意して対応している。

他方、BIOS変更によるオーバークロックなどは「遊び」であって、仕事で使用するPCでは行うべきものではない。
まして、それが原因で故障し、仕事のメールが読めなかった...と?
仕事に対する信頼も自ら下げているように感じる。

同じように、撮影関連の機器に関してもノーマルセッティングで使わずに、何か手を入れていることが偉いように勘違いしている人も多い。
その改造(調整)が、仕事の結果を出すために必要である(これは判る)ならまだしも、見た目だけで格好付けるのはどうなの?と感じる。

センスの悪い改造を加えたクルマで繁華街に乗り込んで来る姿を目にする機会は減ったが、本人はそれがいいと思っているのだから大きなお世話なのだろう。
PC壊れたんで...と、枕言葉にしてくる人を見ていると、何かそんなクルマとオーバーラップして見えてしまう。

お花は、そんなアピールをすることはない。
短い寿命の中で、役目をまっとうする姿を残す価値があるように思う。

ボケ過ぎた写真になる?

単焦点でも絞りと距離を適切に

「単焦点レンズ」を入手される方が誤解してしまうこと。

汎用ズームと単焦点を、同じボディ・同じ焦点距離で、そして同じ絞り値で、且つ同じ被写体に対して同じ位置(画角)で使っていれば原則として同じボケ具合になるはずだ。
だが誤解は、その(背景)ボケ具合が、上記のような同一条件でありながら、レンズによって異なるものだと思い込んでしまう。

3列程度並んだ集合写真を撮りたい。でも単レンズだとボケ過ぎるのでダメだ。汎用ズームの方がボケない。
という声があった。
それは、絞りを開放に近いところまで開けたままにしているからであって、適切なf値になるように絞り込めば良いだけのことだ。

まして、開放から絞り込む度合いが大きい(種々収差などの問題があるので限界があり最小絞りまで絞るのは逆効果)ほど画質は向上する。
そのために、f5.6でしか使わないにも関わらずf1.4開放のレンズをf5.6まで絞る。
そうして得られた画質は、開放値がf5.6のレンズを開放で使った絵とは大きく差がつく。

単焦点レンズだからボケ過ぎるのではなく、f5.6よりももっともっと開けた世界に行ってしまっているからボケるのであって、それは意図してその表現のために使う部分である。

明るい単レンズも、絞れば被写界深度が深くなるわけで、常に開放近辺のf値で使わなくてはならないという決まりはどこにもない。
f5.6のレンズは、f5.6より開けた絵は手に入らないが、f1.4のレンズはf1.4からf5.6までの間も使える訳で、その部分こそボケを表現するための世界なのだが...。

1/8000秒の存在理由

超高速シャッターは何のためにある?

一眼レフの最高シャッター速度は、1/8000という超高速の性能を有するものがある。
「いったい何のために使うの??」という話になることもしばしば。

自動車の馬力やトルクと一緒で、余裕があることでより正確性を期するのだ...という意見もあるようだが、実際のところどうなのか?

私から説明をするならば、こうなる。
絞りを開けて「極薄の被写界深度」を活かした屋外での撮影をするには、超高速シャッター速度でなければ露出オーバーになるから必要なもの。
ということである。

この一枚。85mm f1.8 レンズを開放(=f1.8)で使っている。
ISO感度は100。露出補正はプラス1段。シャッター速度が1/640。
日陰なのでこの程度のシャッター速度で収まっているが、これが日の当たる場所(いわゆる代表的なEV値:16程度)だったとしたら...?

ISOが100とすれば、EV16:1/60なので
f11で1/125
f8.0で1/250
f5.6で1/500
f4.0で1/1000
f2.8で1/2000
f2.0で1/4000
f1.4で1/8000  になる(なってしまう)。

デジ一眼では、デフォルトISO感度が200のものもあるため、そうなると上記値よりも更に2倍になる。1/16000(いちまん ろくせん 分の一秒!)なんて、コストがかかって普及機には搭載できないだろう。実際1/4000までしか搭載されていないモデルが多い。
しかも露出補正を掛けて撮影するとなると推して知るべし。

1/8000秒というシャッター速度は、格好やスペックを語るために存在しているのではない。
(メーカーのマーケティング部門ではそんな一面も論議されるとは思うが...)
実際、この撮影時には、ISO200 デフォルト、f1.4レンズを使用した撮影をしようとされた方は、露出オーバーで撮影できなかった。

被写界深度を活かし、その極薄の世界を語るには、絞りだけではなくシャッター速度の能力も必要とされるということ。
超高速シャッタースピードは、極限の速さを切り取るために存在しているのではない。

「目からウロコ」はここにもある。

Profile

image
宮本 陽 : Miyamoto Akira

【 記録する 形に残す 感動を伝える
And EM アンド・エム 】

・・・写真を撮る。
・・・映像を撮る。
・・・音楽を録る。
・・・そしてコトバを記録する。

その記録をデザインしカタチに残すのが私の仕事。

フォトグラファーは写真を撮り
レコーディングプロダクションは音楽を
そしてビデオプロダクションは映像を録る

それぞれの企業は
その道を極めたプロフェッショナル
でも 互いにもっと有効に連携することはできないものだろうか
記録の価値を飛躍的に高めるには
グランドデザインが必要です

今 私は見て・聴いて・触れて・感じることができる全ての事柄を ひとつ一つ自分の手で記録し 制作し 形に残します
トータルコーディネイトにより 「価値」 を創造し 「感動」 を伝えます
そして その記録は歴史を作り 自ら語り始めます

●【デジタルカメラ撮影教室開講中】
デジタルカメラを手に入れたけれど、いまひとつ思うような写真が撮れない...。
その悩みを解決する撮影教室がスタートしています。
ステップアップを目指す方に。
月曜午前と土曜夕方の二つのコース。神戸・宝塚にて。
詳細はこちらで。チェックをお忘れなく!

●【 撮影・収録実績など 】
Mt.摩耶 星と光の祭典2006
婚礼司会者プロモーション撮影
ハウスウエディングスナップ撮影
産業廃棄物処理機器メーカー機器撮影
インテリア誌向け ショップ・お部屋撮影
フラワーショップ撮影
ホテルバンケット撮影
記念式典イベント撮影
記念誌座談会撮影
エステサロン撮影
化粧用品撮影
企業研修記録撮影
成人式前撮り
セミナー撮影
バッグ・ティーカップ・ボトル等撮影
阪急電鉄ラガールカード画像
司会者PV
クラシックサロンコンサート収録
オーケストラ定期演奏会収録
神戸クラシック音楽祭収録
弦楽ユニットレコーディング
朗読会収録
各種発表会収録
アクターズスクール発表会収録
企業向け音楽CDプレス
販促用DVDプレス

他、
撮影画像より作成のweb・印刷物多数

●【写真機材など】
Canon
EOS 1N-RS
EOS 1D-Mark2n
EOS 5D-Mark2
EOS 40D
EOS 10D
EF17-40 f4L
EF70-200 f4L IS
EF28 f2.8
EF50 f1.4
EF85 f1.8
EF135 f2L
EF300 f4L
1.4x Extender
Comet Twinkle F04IIx2
kenko lef each size
Gitzo
Manfrotto
Belbon
Umemoto COG-60ZS .....,etc.

●【ビデオ機材など】
SONY HVR-Z1J
SONY HVR-M25J
Vinten Vision5 LF
Manfrotto 519
Manfrotto 525MVB
Pioneer DV-400V .....,etc.

●【レコーディング機材など】
Neumann KM184mt x2 stereo pair
RODE NT2-A x2 , NT4
Gracedesign LunatecV3
MACKIE 1202-VLZ3
EDIROL R-4 Pro
EDIROL R-09
EDIROL UA-101
YAMAHA HS 50M
SONY MDR-CD900ST
Pionner A-09
DENON PMA-1500
D-55
(BackloadedHorn: FOSTEX FE206E , T90A)
Infinity Reference
Belden 8423
Belden 88760
AT-ES1400 .....,etc.

New Entries

Comment

Categories

Archives(353)

Link

Search

Free

【 mail 】
あなたのご意見を
是非お聞かせください!


【 Order 】
私が撮影にお伺いします!

【私の素顔はこちらで】

【 for mobile 】


And EM アンド・エム



神戸クラシック音楽祭

ブログランキング・にほんブログ村へ

【 favorite 】
究極の自由雲台・梅本製作所

業務用ビデオカメラ・オーディオのSYSTEM5
業務用ビデオカメラ専門店

Counter

1157957